都心北東部地域周辺の文化・宗教施設関係者とともに、諸施設がこれまで果たしてきた社会的役割の評価と現在の問題点を整理する活動を行いながら、今後の日本における社会理念・社会倫理形成において果たすべき役割を様々な角度から考える「崖東夜話」。その第三夜が11月9日に開催されました。
今年は、共通テーマとして「食と礼 食と祈り」とし、第一部のシンポジウム、第二部による各施設による講話、そして第三部による夕食企画が実施されました。
第一部では、「食を通じて祈りを考える」をテーマにしたパネルディスカッションとして、モハメッドナズィール(アッサラーム・ファンデーション代表)、宮部亮侑(寛永寺 執事)、鳥居繁(神田明神 権禰宜)、押見匡純(湯島天満宮 権宮司)、対中秀行(東京復活大聖堂(ニコライ堂)主任司祭)、太下義之(同志社大学教授)、田中有紀(東京大学東洋文化研究所准教授)、司会は吉見俊哉 (東京大学教授、湯島神田上野社寺会堂研究会座長)が登壇し、登壇者による活発な議論や意見が交わされました。
第二部では、各施設での講話やワークショップなど、施設毎に企画されたコンテンツが展開され、それぞれの精神文化を体感できるものとなりました。
第三部では、ノーガホテル上野東京とのコラボ企画として、寛永寺監修の精進料理、アッサラームファンデーション監修によるハラル料理を入れ込んだ、崖東夜話特別プランによるスペシャルコラボディナーコースをもとに、参加者らとともに懇親するという、崖東夜話ならではの企画が実施されました。
これまでの第一夜、第二夜を踏まえ、第三夜では、食と礼と祈りという通底したテーマをもとに、シンポジウムなどのトークのみならず、今回、食事とセットにしたプランもご提供するなど、企画としての様々な催行錯誤や新たな展開も実施することができました。夜を舞台に、それぞれの哲学や思想に思いをふける企画として、今後も多くの人たちにご参加できる内容とするよう、引き続き取り組んでまいりたいと思います。