地図ファブと社寺会堂がジョイントし、「まちは生きている2045」と題した2045年の文化資源区について考えるプランを作成しました。文化資源区から12の場所を選定し、道を一つの軸として、2045年の姿を考えるための試みです。 12地点については未来の姿のデザインし、未来を考える言葉を添えています。社寺会堂に参加されている宗教施設の方々からもお話を伺い、いただいたメッセージを簡単にまとめました。
- お披露目会「地図ファブが未来の地図を描く まちは生きている2045」
日時 2022年5月5日(木・祝)16時〜18時
場所 御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター・Room A
※当日は、ひじりばし博覧会2022を開催中です。
当日ご参加の方は人数把握のためこちらのフォームよりご登録ください。
当日はYouTube地図ファブチャンネルにてライブ配信予定です。URLは後日お知らせいたします。 - まちは生きている2045 百路千辻のダウンロードはこちら
まちは生きている2045 百路千辻(ももちせんつじ)
Tokyo META-PASS 2045
2020年初頭、パンデミックが世界を襲いました。
パンデミックは都市の忙しい活動を止めてしまいました。手持ち無沙汰になってしまった私たちは少し先の未来の東京をイメージしてみたくなり、時間の流れがゆるやかになったこの一年をかけて界隈を隅々までめぐりました。コロナ禍で閑散とする街の景色を眺めつつ、靴底が踏みしめる地面の感触、人や車、時には鳥の声も重なる界隈の音の響き、そして、季節や界隈ごとに移ろいゆく匂いなどを通じて、2021年の東京を体感しました。
約400年前の江戸の整備と江戸時代を通して繰り返された大火、約200年前の東京への変化、約100年前の関東大震災、1945年の戦災。災害・戦災と再生を繰り返す中で蓄積した文化資源によってこの地域が形成されてきたことがよくわかります。人々はここで暮らし、学び、祈ってきました。
私たちは、様々な生物がそれぞれの生を営むことで一つの生態系が成り立っているように、それぞれの界隈の暮らしの積層があるからこそ、この地域がいわば森のように息づいているのだと考えています。
「まちは生きている2045」では、このような私たちの経験を出発点として22世紀の東京を考えるためにこの地域から12か所を選び、戦災から100年後の2045年に何を残し何をリメイクすべきかを議論してきました。その成果として、未来の姿をスケッチし全体像を描いてみました。
「みち」は、人々が集って暮らすため、街が呼吸するための大切な器官です。先の大戦の後、日本の道は自動車の通行を最優先して作られてきました。私たちも、界隈をめぐり歩く中でその大きな恩恵を確認するとともに、かなり無理してきたのかなとも感じました。そして、少し未来の東京では界隈を歩く人にやさしい路があるといいなと思いました。子どもや猫に路を返そう、ということです。
私たちは、人びとが優しく生きられる町であるために「みちを調える」未来を提示します。この絵が未来を自由に議論する足掛かりとなることを心より願います。