東京文化資源会議第2回公開シンポジウム「2030東京ビジョン―3区長、大いに語る」を開催します。詳しくは、イベントページをご覧ください。
「TOKYO 2020/2030 ― 文化資源で東京が変わる」
第一回東京文化資源区シンポジウム 開催概要
2015年4月26日
東京文化資源会議
定員に達しましたので、参加申込受付終了いたしました。
Ⅰ.趣旨
北 は寛永寺から南は旧江戸城に至る東京都心北部一帯は、幕末以降に蓄積された近代日本文化の所産=文化資源の日本最大の集積地です。特に、上野、谷根千、本 郷、神保町、秋葉原は、それぞれの分野で世界に誇る資源集積度を持つと同時に、わずか半径1.5キロ内の徒歩圏『東京文化資源区』を形成しており、そこに は他にも駿河台、神田、湯島などの魅力的な街が並んでいます。
「東京文化資源会議」では、2020年のオリンピック・パラリンピック開催に 向けて、世界に日本文化の豊かさの発信を進めていくために、この地域が備える文化資源の活用・連携・再創造のあり方について提案していきます。そしてその 成果は、同じような文化資源の宝庫・京都や全国各地の地域文化資源活性化の動きと連動し、世界に向けてアピールするものとなるはずです。
本シンポジウムは、この地域の文化資源に関わる産官学民を横断する様々な人々が集い、その可能性・方向性・具体化策を論議していくことを目指します。
Ⅱ.基調報告概要
東京のリバランス―東京文化資源区による都心北東部の復興―
吉見俊哉(東京大学教授•東京文化資源会議幹事長)
戦 後70年は、明治維新から約1世紀半を刻む年でもある。過去150年の前半分は、近代化・軍国化の75年、後半分は、復興と高度成長、成熟化の75年で あった。東京は、この1世紀半に及ぶ近現代日本の中心であったし、これからもそれは続く。だが、私たちは現在、この過去1世紀半の近代化の歴史を経た折り 返し地点に立っている。
東京文化資源区構想は、私たちを呪縛してきた都市と開発、文化についての既成の枠組を、文化資源の活用と地域のリノベーション、クリエイティブな価値創造を中核コンセプトへと根本から転換させる挑戦である。
そのために、2020年の東京オリンピックから2030年頃までに何を達成していくのか?
そ れは、東京の文化的重心を、南西偏重から北東方面、とりわけ千代田区、文京区、台東区に跨って広がる上野、本郷、谷根千、湯島、秋葉原、神保町・神田地域 に新しい仕方で回帰させること、この都心北東部の東京文化資源区に潜在する文化資源をつなぎ、この地域を21世紀の新しい都市的価値を体現するモデル地区 として復興していくことにある。オバマ政権の「アジアへのリバランス」に擬えるなら、「都心北東部へのリバランス」こそ、構想全体の主軸となる。
この報告では、この構想の具体案策定を進めてきた委員会、部会等での議論に基づき、東京文化資源区構想の具体案を紹介していく。
Ⅲ.実施内容
- 主催:
- 東京文化資源会議(会長:伊藤滋早稲田大学特命教授)
- 協力:
- テラススクエア、株式会社ティーケーピー、
一般社団法人非営利芸術活動団体コマンドN
- 日時:
- 2015年5月21日(木)午後3時~5時半
- 場所:
- テラススクエア3F カンファレンスルーム(千代田区神田錦町3-22)
- 参加費:
- シンポジウム(無料)、 懇親会(4,000円)
スケジュール
- 15:00
- 主催者等挨拶
- 15:10
- 東京文化資源区構想概要 吉見俊哉(東京大学教授)
- 15:40
- 京都における検討状況について
長尾真(京都大学名誉教授、京都府特別参与)
- 16:00
- パネルディスカッション(会場からの質疑応答を含む)岡室美奈子(早稲田大学坪内博士記念演劇博物館館長)小林正美(明治大学教授)椎原晶子(NPOたいとう歴史都市研究会副理事長)中村政人(東京藝術大学教授)
吉見俊哉(東京大学教授)
- 17:30
- シンポジウム終了
- 18:00
- 懇親会
- 20:00
- 懇親会終了
パネリスト
岡室美奈子
早 稲田大学坪内博士記念演劇博物館館長・早稲田大学文学学術院教授。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程を経て、アイルランド国立大学ダブリン校(ユニ バーシティ・カレッジ・ダブリン)大学院博士課程修了。芸術学博士。専門は、サミュエル・ベケット研究を中心とする現代演劇論とテレビドラマ論。共編著書 に『ドラマと方言の新しい関係――「カーネーション」から「八重の桜」、そして「あまちゃん」へ』(2014年)などがある。2013年4月早稲田大学演 劇博物館館長に就任、大学と地域に根づいた演劇博物館の実現に取り組んでいる。
小林正美
明 治大学教授。アルキメディア設計研究所主宰。東京大学大学院博士課程修了(1989)ハーバード大学客員教授(2002), 専門は建築設計および都市デザイン論。「シャレットワークショップ」の手法により全国各地でまちづくり支援活動に参加。東京の下北沢地区、岡山県高梁市、 兵庫県姫路市などの都市デザインを具体的に手掛ける。また、最近はデジタルデザインと都市活性の関係について研究している。
椎原晶子
NPO たいとう歴史都市研究会副理事長。1963年生まれ。1989年東京芸術大学大学院修了。1989年にまちづくりグループ「谷中学校」設立に参加、以降、 運営人。(株)山手総合計画研究所で、横浜山手地区等の計画を担当後、2000年東京芸術大学大学院美術研究科博士課程(環境デザイン)単位取得退学。同 年、同大学大学院文化財保存学保存修復建造物研究室非常勤講師。2001年NPOたいとう歴史都市研究会設立、2003年NPO法人化。2004年晶地域 文化研究所設立。
中村政人
東 京藝術大学教授、コマンドN代表理事。1963年秋田県大館市生まれ。「社会」や「教育」における美術の在り方を問いかけ、地域に活動の場としくみを生み 出す実践を重ねるアーティスト。第49回ヴェネツィア・ビエンナーレ(2002年)日本代表。1998年よりアーティスト・イニシアティブ・コマンドNを 主宰。2005年、アートスペース「KANDADA」(神田)での活動を経て、2010年に「3331 Arts Chiyoda」を立ち上げる。
吉見俊哉
東 京大学教授。1957年東京生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業。同大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。社会学・文化研究・メディア研究専攻。集 まりの場におけるドラマ形成を考えるところから、近現代日本の大衆文化と日常生活、その文化政治をテーマに研究を展開。おもな著書に、『都市のドラマトゥ ルギー』(河出文庫)、『カルチュラル・スタディーズ』(岩波書店)等、多数。
Ⅳ.参加者・参加費等
- 応募資格:
- どなたでも参加できます。
- 定員:
- シンポジウム250名、懇親会100名。先着順。
- 参加費:
- シンポジウム(無料)、懇親会(4,000円(税込み))
※懇親会参加費は、当日受付にてお受けいたします。領収書を発行いたしますので、ご希望の方はその旨ご指示ください。
- 申し込み方法:
- 定員に達しましたので、参加申込受付終了いたしました。